名古屋の中村映劇を初めて利用を検討している方に向けて、場所やシステム、雰囲気などをご紹介します。緊張気味の初回利用者さんの背中を押せるような内容にしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
中村映劇とはどんな場所?
中村映劇は、名古屋市中村区にある唯一の成人向け映画館です。いわゆるピンク映画(成人映画)を専門に上映する劇場ですが、その特徴は映画鑑賞だけにとどまりません。東海地方の女装コミュニティのたまり場として古くから親しまれており、女装さんや「純男 さん」と呼ばれる女装好きの男性まで、多様な人々が集う交流スポットにもなっています。2022年に老朽化した建物を取り壊し新築リニューアルオープンしており、外観も内装もとてもスタイリッシュで清潔感があります。ぱっと見ただけではポルノ映画館とは思えないおしゃれな建物で、初心者でも入りやすい雰囲気です。
新しく生まれ変わった中村映劇の外観は明るく近代的で、初めて訪れる方も肩肘張らずに足を踏み入れられるでしょう。
中村映劇で上映されているピンク映画は、基本的に3本立てのオムニバス上映です。1本あたりおよそ60分前後の作品を3本続けて上映し、合計3時間ほどで一巡します。毎週金曜日に上映作品が入れ替わり、新しいプログラムが始まります。上映作品には新旧さまざまな邦画のピンク映画が含まれており、往年の名女優の若い頃の作品から近年の作品まで幅広く楽しめます。映画好きの方にとっては、1度の入場で最大3作品も鑑賞できるお得なシステムと言えるでしょう。また、中村映劇は映画ファンに嬉しいサービスもあります。劇場スタッフにお願いすれば、希望者には上映作品のポスターを無料で譲ってもらえることもあり(デザインは選べません)、映画館ならではの思い出を持ち帰ることもできます。こうした細やかな心遣いからも、中村映劇が単なる成人映画館ではなく映画好き・女装好きの憩いの場として大切にされていることが伝わってきます。
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中村映劇のアクセス・行き方
中村映劇へのアクセスは、電車でも徒歩でも比較的容易です。最寄り駅は地下鉄桜通線「太閤通(たいこうどおり)駅」で、1番出口から地上に出て西へ徒歩約5分ほどの場所にあります。出口を出たら太閤通り沿いを西方向(名古屋駅の方角とは逆)に真っ直ぐ進みましょう。途中、目印として中華料理店「餃子の王将」中村店や中京銀行中村支店が道沿いにあります。それらを通り過ぎると右手に名古屋銀行の駐車場が見えてきますので、その手前の角を右折します。あとは2本目の路地を左折すると目的地に到着です。住宅街の一角に突然現れるグレーの建物が中村映劇です。入口にはひと目で映画館と分かるポスター看板や照明が出ていますのですぐにわかるでしょう。迷った場合はスマホで地図アプリを開けば、所在地(名楽町1-23)まで問題なくナビしてくれるはずです。
JR名古屋駅(新幹線・在来線)から向かう場合は、駅の西側(太閤通口側)に出て徒歩15分~20分程度です。名古屋駅からはやや距離がありますが、道自体は一直線で分かりやすいです。太閤通口を出て太閤通り(大通り)をひたすら西へ進み、「中村区役所」交差点も越えてさらに西へ行ったあたりが名楽町エリアになります。途中で「中村区役所駅」(地下鉄東山線)も通り過ぎますので、そちらを利用して一駅乗って中村区役所駅で降り、徒歩約10分というルートも可能です。お車で来られる場合、劇場専用の駐車場はありませんが、周辺にコインパーキングが点在しています。住宅街なので駐車の際は近隣の迷惑にならないよう気をつけましょう。バイクや自転車で来られる方は、劇場入口付近に停められるスペースがありますのでスタッフに確認すると良いでしょう。
営業時間は基本的に昼11時から夜19時半頃までとなっています。毎週水曜日・木曜日は定休日(水木休館)ですのでご注意ください。平日は夜19:30で閉館ですが、金曜・土曜はかつてオールナイト(深夜上映)を行っていた時期もありました。現在は状況により変動する可能性があるため、夜間の利用を検討している場合は事前に公式情報を確認するのがおすすめです。初めて行くなら、明るい時間帯の方が周辺環境も見渡せて安心でしょう。
周辺環境は旧・中村遊郭の名残がある静かな地域で、少しレトロな雰囲気があります。だからといって危険な場所ではなく、人通りも適度にありますし治安面で不安は感じられません。夕方以降は人影もまばらになりますが、複数人で固まって歩いていれば全く問題ありません。一人で帰る場合も、駅までの道をまっすぐ戻れば怖い思いをすることはないでしょう。
なお、中村映劇には公式ウェブサイトやGoogleビジネスページも存在します。アクセス方法や地図はそちらにも掲載されていますし、最新の上映作品情報やイベント情報も発信されています。初めて行く前に一度公式サイトを覗いてみると、心の準備にもなって良いかもしれません。
中村映劇の利用料金とお得なサービス
中村映劇の入場料金は一般1,300円です。一度チケットを購入すれば、上映中の3本の映画をすべて続けて観ても、途中で休憩を挟んでも料金は同じで、追加料金なしで好きなだけ館内に滞在できます。時間制限なく出入り自由なので、映画を最初から最後までしっかり鑑賞することはもちろん、途中でロビーに移動してひと休みしてからまた戻ってくる、といった過ごし方も可能です。とても良心的なワンデイパス形式と言えるでしょう。
さらに嬉しいのは各種ディスカウントサービスが用意されている点です。公式ウェブサイトでは割引クーポン券が公開されており、受付でその画面を提示すれば入場料が1,100円に割引されます。このクーポンは誰でも利用可能なので、初めて行く方は事前に公式サイトをチェックしておくとお得です。また、中村映劇では特定の曜日や時間帯に割引が適用されるサービスデーもあります。詳細は時期によって変わる場合がありますが、過去の情報では午前中の早い時間帯に入館すると1,200円になるサービス料金が設定されていたこともあります。シニア層向けの割引や、他の映画館と提携したサービスデーなどが実施されることもありますので、最新の料金サービス情報は公式発表や現地掲示を確認すると良いでしょう。
なお、女性や女装をされる方について特別な料金設定は特に設けられていません。男女とも基本的には同一料金ですが、その代わりと言ってはなんですが、中村映劇では女性や女装子さんが安心して利用できるような配慮が各所でなされています(詳細は後述します)。料金面では公平でシンプルなので、「女装だから受付で怪しまれないかな…」と心配する必要はありませんのでご安心ください。
支払い方法は券売機ではなく有人の受付で料金を支払う形です。受付スタッフさんはベテランの方で、ニコニコと親切に対応してくれます。料金を払うと小さな半券(入場券の控え)を渡されます。その半券は館内で過ごす間ずっと有効なので、退館まで大切に持っておきましょう。
中村映劇の館内設備(シアター・休憩スペースなど)
リニューアルした中村映劇の館内は、とても清潔で快適な空間に生まれ変わっています。劇場の規模は小さめで、座席数はおよそ60席ほどと家庭的な雰囲気です。元々戦前は芝居小屋だった歴史を持つ劇場で、旧館時代は2階席も含め約100席以上ありましたが、新館ではモダンでコンパクトな造りになりました。そのぶん音響や空調も行き届いており、小さいながら居心地の良い映画館となっています。
1階シアタールーム
1階がメインの上映スペースです。スクリーンに向かって座席が数列並び、座席はクッション性のあるシートで座り心地も良好です。館内は基本的に照明が落とされ暗くなっていますが、足元灯があるので移動も安心です。また、冷暖房もしっかり効いており、夏場は涼しく冬場は暖かい環境です。夏の暑い日に訪れて、ひんやり暗い館内で映画を観ながらついうとうとしてしまうお客様もいるほどです。静かに映画を観る目的だけでなく、避暑を兼ねてお昼寝している常連さんも見受けられるくらい快適です。
館内1階の上映スペース。こぢんまりとしていますが清潔で、居心地の良い空間です。前方スクリーン近くには柵で仕切られた特別席エリアが設けられています。
座席配置の特徴として、最前列の約10席分が他の座席と区切られた「特別席」になっている点が挙げられます。最前列の席とその後方の一般席との間には写真のように赤い柵やポールが設置され、エリア分けがされています。この特別席は、中村映劇ならではのユニークな配慮で、「純粋に映画を集中して観たい方」や「カップル・女性のお客様」の専用席として用意されているものです。他の多くの常連さんは映画そっちのけで動き回ったりおしゃべりしたりする方もいるため、映画鑑賞に専念したい人のために静かな環境が保たれるゾーンになっています。この席に座りたい場合、旧来はスタッフに申し出て許可を得る必要がありましたが、現在では常時開放されており空いていれば自由に利用可能です。実際に一般席で鑑賞していると、多少人の動きやささやき声が気になって落ち着かない雰囲気を感じることもあるので、「映画をじっくり楽しみたい!」という方は遠慮なく特別席を利用すると良いでしょう。追加料金は一切かかりません。
スクリーンは小規模館としては十分な大きさで、最前列に座っても見上げる負担が少ない高さに設定されています。映像と音響もクリアで、ピンク映画特有のレトロなムードを味わうにはぴったりです。館内には所々に注意書き看板も掲示されています。例えば「映画館で一つの席に二人も三人も座ることはないと思うが…」というユーモラスな注意文があり、一見当たり前のことですが成人映画館では時に起こり得る非常識への警告となっています(後述するルールの節で詳述)。こうした掲示も含め、全体として落ち着いた中にも面白さが散りばめられた空間と言えます。
2階ラウンジ・休憩スペース
2階には広々としたラウンジ(休憩室)があります。ソファやテーブル、自動販売機などが設置された明るいフロアで、上映作品に飽きてしまった時や少しリフレッシュしたい時に気軽に立ち寄れる憩いの場です。壁際には雑誌類も置かれており、往年のアダルト雑誌『漫画ロマン』や『劇画シークレット』などが自由に読めるようになっています。映画館という非日常空間の中にありながら、不思議とくつろげる居心地の良いスペースで、初めて来た方でも肩の力を抜いて過ごせるでしょう。
ラウンジは比較的明るめの照明がついており、女装をして来場した方がお化粧直しをしたり、雑談したりするのにも適しています(照明が明るいぶん、「メイクの粗がバレちゃう!」と感じるかもしれませんが、その点はご愛嬌です…笑)。実際、「2階休憩室は明るすぎるくらい照明が明るくてピカピカ。おかげで館内はとても綺麗で、アルコール類も販売している」と利用者の方がSNSでレポートしているほどで、清潔で開放的な雰囲気が伝わってきます。お酒が飲める映画館というのも珍しいですが、上映中にビール片手に観賞…なんて楽しみ方もできそうです。ただし飲み過ぎて他のお客さんに絡んだりしないよう注意は必要です。
2階ラウンジには更衣スペースとして使えるパウダールーム的な場所は特にありませんが、後述するバリアフリートイレをお借りすることで、プライバシーを保ちながら着替えやメイク直しが可能です。ラウンジで寛いでいると、他の女装子さんや常連のお客様から「かわいいね」「どこから来たの?」と声を掛けられることもあるかもしれません。初めは驚くかもしれませんが、それも中村映劇のアットホームな魅力です。人と話す気分でない時は雑誌を読んだりスマホを見て過ごせば大丈夫ですし、話しかけられておしゃべりを楽しみたい時はぜひ笑顔で交流してみてください。ラウンジには映画館とは思えないほどの和やかな時間が流れています。
トイレ・その他設備
中村映劇のトイレは1階にあります。リニューアル後のトイレは清潔で明るく、一般的な男性用トイレ(小便器と個室)が常時利用できる状態です。そして特筆すべきは、バリアフリー対応の多目的トイレが併設されていることです。こちらは普段は施錠されていますが、女性のお客様や身体の不自由な方が利用したい場合にスタッフに申し出れば開放してもらえます。
女装をしている方で「男性用トイレに入るのは抵抗がある…」という場合も、このバリアフリートイレをお願いすれば個室でゆったり利用できますので安心です。広さも十分ありますから、来館後に女装に着替えたい場合やウィッグをセットしたい場合にも適しているでしょう。実際に「女性および障がい者の方はバリアフリートイレの使用を申し出ましょう」と館内にも案内が表示されています。このように中村映劇はハード面でも誰もが安心して利用できる工夫がなされています。
その他、館内には小腹が空いた時用にスナック菓子の自販機や飲料の自販機もあります。受付ではポケットティッシュも販売されており、1個30円ほどで購入できます。これは言うまでもなく館内で“ご使用”になる方が多いからですが、必要な場合は恥ずかしがらずに買っておきましょう。ティッシュを片手に映画鑑賞なんて、普通の映画館ではなかなか無い光景ですが、中村映劇では極めて普通のことです。周囲の目を気にする必要は一切ありません。
全体として、新装なった中村映劇の設備は「成人映画館って汚くて薄暗いのでは?」という昔のイメージを覆すような充実ぶりです。「明るく清潔」「設備が整っていて過ごしやすい」という声が多く、初心者の方でも安心して長時間滞在できる環境が整っています。
利用上のルールとマナー
中村映劇は誰もが気持ちよく過ごせるよう、いくつか最低限のルールとマナーが設けられています。特殊な空間ではありますが、基本は一般的な映画館と同様ですので、過度に身構える必要はありません。それでも事前に知っておくと安心できる注意事項をまとめます。
年齢制限
18歳未満の方は入場できません(高校生不可)。入口で年齢確認が求められる場合がありますので、成人していることが分かる身分証を携帯しましょう。
一人一席が原則
上映ホールでは一つの座席に二人以上で座らないのが大原則です。一般の映画館では当たり前のことですが、成人館では稀におかしな行為をする人もいるため、改めて注意が掲示されています。「そんな非常識な…」と思うかもしれませんが、大人の映画館では起こり得ることなので絶対にやめましょう。カップルで来館した場合でも、イチャイチャしたい気持ちはぐっと堪えて、それぞれ隣同士の席にきちんと腰かけてくださいね。もし他のお客様が相席を強要してきたり、不審な動きをしている場合は、すぐに席を移動するかスタッフに知らせてください。
性的行為の禁止
館内で他人と性的な行為に及ぶことは禁止されています。一部の常連さん同士で同意の上でボディタッチなどが発生するケースもありますが、本来はマナー違反です。過度なスキンシップや露出行為は禁止事項と心得ましょう。もっとも、暗がりとはいえ人目のある環境ですから、多くの方は節度を守って行動しています。もし万一、見ず知らずの人に体を触られたりした場合は、毅然と拒否しその場を離れてください。幸い、リニューアル後は明るいロビーができたこともあり、あからさまな迷惑行為は減っているようです。
盗撮・録音の禁止
館内でのカメラ・スマートフォン等による撮影や録画は禁止です。これは上映作品の著作権保護はもちろん、プライバシーの観点からも厳守してください。女装で来館している方も多数いるので、無断で人を撮影することがあれば大問題になります。撮影は禁止と館内アナウンスも流れていますので従いましょう。
会話や音出しマナー
上映中の私語や通話、大声は控えましょう。もっとも中村映劇の場合、普通の映画館ほど神経質になる必要はなく、上映中でも小さな声の会話や笑い声が時折聞こえる程度にはざっくばらんな雰囲気です。ですが、あくまで節度ある範囲で。他のお客様が明らかに迷惑に感じるような騒ぎ方はNGです。携帯電話の着信音などもマナーモードにするか電源を切っておくのがマナーです。
館内での飲食・喫煙
軽食や飲み物の持ち込みは節度を守れば可能ですが、匂いの強いものや音の出る食品は避けた方が無難です。館内自販機で買った飲料やお菓子を楽しみながら鑑賞している方もいます。アルコールも販売されていますが、飲み過ぎて泥酔することのないよう注意しましょう。喫煙に関しては、館内は全面禁煙です。愛煙家の方は上映前に済ませてくるか、長時間滞在の場合は一度退出して所定の喫煙場所で喫煙してください(※再入場については後述)。
貴重品管理
館内は基本的に安全ですが、過去に一部で置き引き被害が報告されたとの情報もあります。休憩室のソファにバッグを置いたまま居眠り…なんてときは注意です。貴重品は必ず手元に置き、自分から目を離さないようにしてください。万一の盗難・紛失が起きても自己責任となってしまいます。心配な場合は最小限の荷物で来館するか、ウエストポーチなど身につけて管理できるようにしましょう。
女性・女装子への配慮
中村映劇は女性や女装子さんが安心できる環境づくりに努めています。女性や女装で来館した方に対し、しつこく絡んだりジロジロ見たりする行為はマナー違反です。館内では誰もが好きな服装で自由に過ごせますので、他人の服装・性別を詮索したり揶揄したりしないようにしましょう。お互いを尊重し合うことが大切です。特に女性客に対しては、劇場側も最前列特別席の用意など安全面に配慮しています。女性だからといって特別視せずとも、困っている様子であればそっと手助けするくらいの紳士的精神で接しましょう。
以上が主なルール・マナーとなります。難しいことはなく、**要は「自分勝手な行動をせず、みんなが気持ちよく過ごせるよう配慮しましょう」**ということです。当たり前のことを守っていれば、あなた自身も周りから歓迎され、楽しい時間を過ごせるでしょう。スタッフも常に巡回していますので、万一トラブルがあっても対応してもらえますし、何か不安なことがあれば遠慮なくスタッフに相談してみてください。
初めて利用する方への流れとアドバイス
「映画館」とはいえ通常のシネコンなどとは少し勝手が違うため、初めて中村映劇を訪れる方向けに一連の利用フローと初心者へのアドバイスをご紹介します。
1.来館前の準備
まずは上映スケジュールを公式サイトなどで確認しましょう。毎週金曜に作品が切り替わりますので、観たい作品がある方はスケジュールを要チェックです。服装については、女装で行くか現地で着替えるか悩むところですよね。どちらでも大丈夫ですが、初めてで不安な場合は無理せず普段着で行き、館内で着替える方法もあります。必要な衣装やメイク道具をバッグに入れて持参しましょう。なお、着替えは館内のバリアフリートイレを借りれば人目を避けて行えます。鏡も付いていますからメイク直しもできます。
2.受付・入場券の購入
劇場に着いたら入口から中に入ります。入ってすぐの所に受付カウンターがありますので、まず入場券(観賞券)を購入しましょう。無人の券売機ではなくスタッフが対面で対応してくれます。初来館で緊張するかもしれませんが、落ち着いて「お願いします」とお金を出せばOKです。スタッフの方は常連・初心者関係なく丁寧に接してくれますよ。先述の割引クーポンをスマホ画面で提示すればその場で割引料金にしてもらえます。「割引お願いします」など一言伝えるとスムーズでしょう。支払い後、半券(入場チケットの控え)を受け取りますので無くさないように。再入場する際やロビー↔シアター行き来の際に必要になる場合があります(基本的に館内にいる間はずっと持っていれば問題ありません)。もし女性で「特別席を利用したい」場合や、女装で「落ち着いて観たい」場合は、このタイミングでスタッフに伝えておくと良いです。スタッフが特別席エリアへの行き方を教えてくれたり、案内してくれることがあります。「集中して観たいので前の席使っていいですか?」と尋ねると快くOKしてもらえますよ。
3.館内での過ごし方
受付を済ませたら、後は自由に館内で過ごせます。上映中でも途中入退場は可能です。1階シアターで映画を観て、疲れたら2階ラウンジで休憩、また戻って観賞…というふうに自分のペースでOKです。上映作品は3本立てで順番に繰り返し上映されているので、途中から入っても大丈夫。「あれ、今これ何本目だろう?」とわからなくなっても心配いりません。
ループ上映なので一周すればいずれ頭から観直すこともできますし、すべて観終わるまで何時間いても追加料金はありません。館内ではぜひ周囲の雰囲気も観察してみてください。普通の映画館とは客層も様子もかなり違っていて驚くかもしれません。お客さんの多くは中高年の男性で、中には座席でうたた寝している人、席をウロウロ移動して落ち着かない人などもいます。
上映中に小声で会話している人がいたり、出入り口近くの席だと人の出入りで明かりが差し込むこともあります。最初は戸惑うかもしれませんが、それが中村映劇では「日常」です。「みんな自由に過ごしてるんだなあ」とリラックスして、自分も好きなように過ごしましょう。もちろんマナーの範囲内で、ですが、途中でトイレに立ったり休憩所で誰かとおしゃべりしたりも自由です。
4.女装初心者へのアドバイス
女装で行くのが不安な方もご安心を。中村映劇には毎週末、多くの女装子さんが訪れており、さまざまな服装の方が思い思いにオシャレを楽しんでいます。ドレス姿やコスプレ風の方、カジュアルな女性服の方、場合によってはビキニ姿に挑戦する方まで、本当に自由です。
館内では男性も女性も女装子も入り混じっていますが、皆さん他人の服装には寛容で「こうでなければ」という決まりは一切ありません。むしろ「よく来たね!」という温かい目で迎えてもらえますので、緊張せずに自分の好きなスタイルで行ってみてください。
初めて女装で公共の場に出るという方にとっても、中村映劇は**「人に見てもらえる貴重な場所」です。少し派手かな?と心配な服でも、思い切って着ていけば「可愛いね」「写真撮ってあげようか?」なんて声が掛かることもあります。女装メイクが崩れてしまった場合も2階の明るいトイレで直せますし、ウィッグがズレても誰も笑ったりしません。同好の仲間同士、困ったときは助け合える雰囲気があります。
どうしても不安な気持ちが拭えない時は、無理せず男性の姿で下見がてら訪れてみる**のも手です。実際に館内の様子を知れば、次回「よし女装で行ってみよう!」という気持ちにもなれるでしょう。
5.巡り合い・コミュニケーション
中村映劇には女装さんに会いたい男性(純男さん)も多く訪れます。週末ともなれば東海各地から女装子さんと純男さんが大集合し、ちょっとしたオフ会のような盛り上がりになることもあります。一方、平日の昼間などは来場者もまばらで、女装の方と出会えない可能性もあります。にぎやかな雰囲気を楽しみたいなら土日がおすすめですが、人混みが苦手な女装初心者さんはあえて平日の空いている時間帯に行くのもアリです。
館内で気の合いそうな人を見つけたら、休憩スペースで軽く会話してみるのも良いでしょう。常連さんの中には話好きなおじさまも多く、「どこから来たの?」「今日は女装デビュー?」なんてフレンドリーに話しかけてくれることもあります。嫌な感じはせず、むしろみんな新顔さんには優しいのでご安心ください。もちろん無理に交流する必要はなく、会釈程度で自分の世界に浸っていてもOKです。初めは緊張するかもしれませんが、何度か通ううちに自然と顔見知りが増えていき、第二の居場所のように感じられるかもしれませんよ。
6.退館・再入場について
映画をひと通り観終わったり、満足したら適当なタイミングで退出します。途中で一旦外出して、また後で戻って観る…という再入場も原則可能です。その際、受付で半券を見せて「また戻ります」と声を掛けておくとスムーズでしょう。ただし当日の最終上映終了時刻(だいたい夕方7時半頃)を過ぎると閉館となりますのでご注意ください。
退出時に特に手続きはありませんが、スタッフさんに軽く会釈などして出ると印象がいいですね。「ありがとうございました!」なんて声を掛けられるとスタッフも嬉しいものです。初めての体験を終えたら、自宅に帰るまでがドキドキかもしれません。女装で来た方は帰りの服装にもお気をつけて。館内で着替えた場合、元の男性服に戻るのを忘れずに!(外は一般の街中ですので念のため) とはいえ、最近は周辺も女装で歩いていてもそれほど怪しまれる雰囲気ではないようです。心配な場合は近くの公衆トイレ等で着替えてから駅に向かうとよいでしょう。
最後に、**「初心者は友達と一緒に行った方がいい?」**という点について。確かに、気心知れた友人と2人で行けば心強いですし、いざという時の助けにもなります。実際、「初めて行くなら誰かと行くのがおすすめ」との意見もあります。もし女装仲間や理解のある友達がいれば誘ってみると良いでしょう。一方で、一人で行くからこそ得られる刺激的な体験や出会いもあります。
中村映劇に来る女装子さんの中には「周囲に秘密で楽しみたいから単独で来ている」という方も多いものです。一人でも決して浮くことはありませんから、勇気を出して飛び込んでみるのも大いにアリです。自分に合ったスタイルで、無理なくチャレンジしてみてくださいね。
常連さんたちの雰囲気
中村映劇の常連客層は、他の映画館とは一味違います。平日の昼間などは特に、年配の男性が多く静かに時間を過ごしていることが多いです。中には映画を観ずに涼みに来ているだけのおじいさんや、居眠りしている人もちらほらいます。そんなマイペースな常連さんたちですが、新しく来た人を排除するようなことはなく、適度に干渉せず見守ってくれる存在です。田舎のおじいちゃんの家に遊びに来たような、のんびりとした空気すら感じられるでしょう。
一方、週末やイベント時になると雰囲気は一変します。土日には県内外からおしゃれをした女装子さんたちが多数集結し、それを目当てにした純男さんたちも増えるため、館内は活気づきます。初めて女装で訪れる方にとっても、仲間がたくさんいることで心強く感じられるはずです。「○○ちゃんお久しぶり!」と常連同士が声を掛け合ったり、一緒に写真を撮ったりする姿も見られ、さながら女装サロンのオフ会会場のような盛り上がりになることもあります。
館長さん公認でハロウィンの仮装デーが開催された年もあり、その際は館内に可愛いハロウィン飾りが施され、皆さん思い思いの仮装で集まって大いに賑わいました。こうしたイベント時の中村映劇は、まさに女装文化のコミュニティスポットとしての顔を見せます。
常連の女装子さんたちは気さくで優しい方が多く、初心者にも話しかけてくれたりアドバイスをくれたりします。「その服すてきね」「メイク自分でやったの?上手!」なんて褒めてもらえたら、一気に緊張もほぐれることでしょう。純男さんたちも決してガツガツした感じではなく、紳士的にエスコートしてくれる方がほとんどです。中には明らかに女性(純女さん)の姿で訪れるお客様もおられます。ある日には女性の一人客も実際に来ており、劇場スタッフの配慮もあってか最前列特別席で安心して鑑賞されていました。最近では女性の来館も珍しくなく、誰でも受け入れる懐の深さが中村映劇にはあります。
とはいえ、全員が交流目的というわけでもありません。先述したように「とにかく映画を観たいだけ」の方や、単純にクーラーの効いた場所で休みたいだけの地元のご年配など、目的は人それぞれです。ある意味、とても多様でカオスな空間とも言えます。最初はそのギャップに驚くかもしれませんが、何度か通ううちに「あの席で寝てるおじいちゃん、今日も来てるな」「あの女装さん、先週もお見かけしたわ」といった具合に常連さんの顔ぶれが分かってきて、だんだん愛着が湧いてくるかもしれません。そんなアットホームさも、中村映劇の大きな魅力です。
中村映劇の常連さんたちは、総じて穏やかで親しみやすい雰囲気を持っています。女装界では「女装を性対象にする男性」を純男さんと呼びますが、中村映劇ではそうした純男さん達もマナーをわきまえ、女装子さんとの出会いを楽しみに通っています。
女装子さん側も「見られること」を楽しみに来ている方が多く、お互いのニーズがマッチして独特のコミュニティが形成されているのです。「映画を観るだけでなく自分の趣味趣向の世界を思い切り楽しめる場所」――それが常連たちにとっての中村映劇なのでしょう。もし何度か通って顔馴染みが増えてきたら、ぜひ常連さん同士の会話の輪にも加わってみてください。最初は勇気がいるかもしれませんが、「最近来られるようになったんですね!」「また来週も来るの?」なんて温かく迎えてもらえるはずです。
おわりに
中村映劇は、女装初心者さんや純男さんにとって最初は少しハードルが高く感じられるかもしれません。しかし、その実態は決して怖い場所ではなく、仲間たちが集うアットホームなコミュニティ空間です。料金も良心的で長居でき、設備も整い、ルールさえ守れば誰でもウェルカムな懐の深さがあります。最初の一歩さえ踏み出してしまえば、「どうしてもっと早く来なかったんだろう!」と思えるほど楽しめるはずです。
女装に興味を持ったばかりの方も、純男として女装子さんと知り合いたい方も、ぜひ一度中村映劇の扉を叩いてみてください。常連の優しい皆さんとスタッフが、あなたを温かく迎え入れてくれるでしょう。映画館という非日常空間で、自分らしくリラックスした時間を過ごしてみませんか?きっとそこには、新しい自分の世界と出会える素敵な体験が待っています。安心して足を運んでみてくださいね。楽しんで!(^^)
皆様の中村映劇デビューが素敵な思い出になりますように!