別居中に異性とドライブはアリ?知らないと危険な5つの落とし穴

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別居中に気になる異性とドライブに行きたい…でもそれって法的に大丈夫なのでしょうか?浮気だとみなされないか心配で踏み出せない、そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

結婚相手と別居していると、心細さや寂しさから異性の友人や新しいパートナーに癒やしを求めたくなることもあるでしょう。ドライブくらいなら問題ないだろうと思いつつも、「もしこれが原因でトラブルになったら…」と不安になるお気持ち、よくわかります。

本記事では、別居中に異性とドライブに出かけることについて、法律的観点から注意すべきポイントをやさしく解説します。頭ごなしに「ダメ」と否定するのではなく、知らないと危険な5つの落とし穴を中心に、気をつけるべき点やトラブルを避ける方法をお伝えします。

最後には相談先(専門家)のご案内もありますので、ぜひ参考にしてください。

別居中に異性とドライブしてもいい?まず知っておきたいこと

まず押さえておきたいのは、別居中でも法律上はまだ夫婦であるという点です。離れて暮らしていても婚姻関係が続いている限り、配偶者以外との浮気(不貞行為)があれば慰謝料請求の対象となる可能性があります。

法律上の「不貞行為」とは、夫婦の一方が配偶者以外の異性と自由な意思で肉体関係を持つことを指します。言い換えれば、食事やドライブなど肉体関係を伴わない交際は原則として不貞行為に当たりません。実際、「別居中に恋人がいても、食事やデートだけで肉体関係がなければ不貞行為にはあたらず、慰謝料も発生しない」と解説する法律事務所もあります。

ですから「別居中に異性とドライブに行くくらいなら大丈夫?」という疑問に対しては、法律的には「肉体関係さえなければ基本的には問題にならない」と言えます。しかし、だからといって全くリスクがないわけではありません。婚姻関係が続いている以上、状況次第では「肉体関係がなくてもトラブルに発展するケース」も存在します。

特に夫婦関係の修復がまだ可能な状況で別居している場合などは、異性との交際自体が決定打となってしまい、後述するような慰謝料問題に発展することもあるのです。

以下では、別居中に異性と出かける際に知らないと危険な5つの落とし穴について詳しく見ていきましょう。ドライブ自体は一見 harmless に思えても、思わぬところにリスクが潜んでいます。事前にしっかり確認しておきましょう。

別居中に異性とドライブする際の5つの落とし穴

落とし穴1:法律上「不貞行為」と認定されるリスク

先ほど説明したとおり、肉体関係の有無が法律上の不貞行為成立の分かれ目になります。ドライブ自体には違法性がなくても、その延長で男女の関係に発展してしまえば一転して不貞行為とみなされます。

例えば、ドライブの後でそのままホテルに行ってしまった、深夜まで二人きりで過ごした…といった事実があれば、配偶者から「自由な意思による肉体関係があったのでは?」と疑われても仕方ありません。裁判で不貞を認めてもらうには実際に性交渉があった証拠が必要ですが、状況次第では間接的な証拠から不貞が推認される可能性もあります。

要するに、一線を越えてしまった時点でアウトなのです。お互い「ただの友人」のつもりでも、気持ちが盛り上がって肉体関係を持ってしまえば取り返しがつきません。別居中とはいえ法的には貞操義務(配偶者以外と性的関係を持たない義務)がありますので、肉体関係だけは絶対に持たないよう強く意識してください。

ドライブ中にお酒を飲む、大胆なスキンシップをする、といった誤解を招きかねない行動も避けるべきポイントです。

落とし穴2:慰謝料を請求される可能性

もし不貞行為(浮気)があったと認められれば、法律上は配偶者から慰謝料(精神的苦痛に対する賠償金)を請求される可能性があります。

実際、別居中の不貞が原因で離婚に至った場合、慰謝料の相場は100〜300万円程度にもなると言われています。離婚に至らなかった場合でも50〜100万円程度の慰謝料が発生するケースがあります。決して安くない金額ですし、支払うことになれば経済的にも大きなダメージですよね。

また、「肉体関係はないから大丈夫」と思っていても、配偶者が疑いを持てば揉め事に発展する可能性はあります。実際には不貞行為がなくても、「証拠集めのために探偵を雇われた」「話し合いの場で激しく非難された」などのトラブルに発展するケースもあります。肉体関係がなければ最終的に法的な慰謝料請求は認められないにしても、そうした争いに巻き込まれること自体が大きなストレスとなるでしょう。

万一訴訟に発展すれば、自分にやましいことがなかったことを証明する労力もかかります。「疑われて修羅場になるリスクがある」ことは十分認識しておきましょう。

落とし穴3:離婚調停・協議への悪影響(有責配偶者になるリスク)

別居中とはいえ法律上はまだ夫婦ですから、もし浮気が発覚すればあなたは有責配偶者(離婚の原因を作った責任ある配偶者)とみなされてしまいます。有責配偶者になると、離婚において自分の立場が一気に不利になります。

具体的には、自分から離婚を望んでも原則として離婚請求が認められなくなるのです。日本の裁判例では、浮気をした側(有責配偶者)からの一方的な離婚請求は通らない傾向があり、相手が同意しない限り離婚は非常に難しくなります。

つまり、もしあなたが早く離婚したいと思っていても、自分が浮気の原因を作ってしまうとかえって離婚の成立が遠のく可能性があります。実際、別居中に新しい異性と関係を持ったことで配偶者の怒りを買い、離婚調停が長引いたり決裂したりするケースも考えられます。せっかく円満に話し合って離婚しようとしていたのに、最後に不信感や争点が増えてしまっては本末転倒ですよね。

※なお、浮気をしたからといって直ちに親権が取れなくなるわけではありません(親権者の判断に離婚原因はほとんど影響しないとされています)。しかし「子どもを放って不倫していた」などの事情があれば不利に働く可能性もあります。いずれにせよ離婚協議全般に悪影響を及ぼし得るため、別居中の不貞は百害あって一利なしといえるでしょう。

落とし穴4:周囲に誤解される・思わぬトラブルに発展する

自分たち二人は純粋に友人としてドライブに行くだけのつもりでも、第三者から見るとそうは思われない可能性があります。別居中の身で異性と二人きりでドライブしているところを知人に見られたら、「あの人、不倫してるらしいよ」と噂が広まってしまうかもしれません。世間体や周囲の目も馬鹿にできませんし、特に共通の友人や近所の人に見られると配偶者の耳に入るリスクが高まります。「誰にも知られずにこっそり会うから平気」と油断するのは危険です。

また、別居中の配偶者があなたの行動を疑って、こっそり監視や調査をしている可能性もあります。最近は、配偶者の車にGPS発信機を取り付けて居場所を追跡するといったケースも実際に起きています。もちろん勝手にGPSで追跡する行為はプライバシー侵害になり得る違法行為ですが、それだけ相手も必死だという状況も考えられます。あなたとしては何もやましいことをしていなくても、こうしたデジタル機器や探偵を使った調査で行動を把握され、疑いが深まってしまう恐れがあります。

要するに、自分の予想しない所で誤解やトラブルが生じる可能性があるということです。別居中はお互いに疑心暗鬼になりやすい時期でもあります。「何も悪いことはしていないから大丈夫」と考えず、周囲の目にも十分配慮しましょう。

落とし穴5:お相手側の事情による二次的な問題

ドライブに行くお相手の異性の方の状況にも注意が必要です。その方は独身でしょうか? それとも既婚でしょうか? もしお相手も既婚者であった場合、あなた方二人の関係が不貞とみなされれば、今度は相手配偶者からあなたに対して慰謝料を請求される可能性があります。

日本の法律では、不倫によって配偶者の権利を侵害した場合、その不倫相手(第三者)も不法行為の責任を負い得るとされています。簡単に言えば、あなたの配偶者だけでなくお相手の配偶者からも損害賠償を求められるリスクがあるということです。ダブルで慰謝料問題を抱えることになったら大変ですよね。

お相手が独身の場合でも注意は必要です。あなたがまだ法律上は既婚者であることを相手が知らなかった場合、後になって既婚と知ってショックを受けたり、人間関係がこじれたりする恐れがあります。別居中とはいえ婚姻関係がある以上、その事実をきちんと伝えて相手にも理解してもらっておくことが大切です。曖昧にしたまま交際を続けると、相手の方にも不誠実ですし信頼を損ねてしまいます。

さらに、お相手が職場の同僚や共通の友人である場合、その関係が周囲に知られることで職場やコミュニティでの評価に影響が出る可能性もあります。「既婚者なのに異性と遊んでいる」と誤解されれば、社会的な信用を失うリスクもゼロではありません。想定外のところからトラブルが波及しないよう、お相手の立場や環境にも目を配ることが大切です。

トラブルを避けるために気をつけるべきポイント

・できれば離婚が成立するまで新しい恋愛は控える

一番確実なのは、やはり正式に離婚が成立するまで異性との深い交際をしないことです。専門家も「異性と恋愛したい場合は離婚後にするほうが望ましい」と助言しています。

別居中はまだ問題が複雑化しやすい状況ですから、できれば新しい恋は離婚が片付くまで待つのが無難でしょう。焦る気持ちもあるかもしれませんが、後々の安全策と考えてみてください。

・会うなら誤解を招かない配慮を

「それでもどうしても異性の友人と会いたい」という場合は、できるだけ周囲に誤解されない工夫をしましょう。例えば、会う時間帯は昼間で短時間にする、ドライブも人気のある観光地など人目のある場所に行く、あるいは第三者も交えて複数人で会うなど、周囲から見て明らかにデートと受け取られないような配慮が有効です。

また、決して一線を越えないことは言うまでもありません。お酒が入って気が緩むようなシチュエーションや、密室で長時間過ごすような状況も避けるのが賢明です。

・配偶者との取り決めやルールを尊重する

別居にあたって配偶者と何らかのルールや取り決めをしている場合は、それを守ることが大前提です。「お互い異性とは会わないようにする」と約束しているなら絶対に破ってはいけません。

逆に、「もうお互い干渉しない」と合意しているケースも稀にあるかもしれませんが、その場合でも上記のような社会的リスクがゼロになるわけではありません。約束がない場合でも、少なくとも配偶者に隠れてコソコソしないことが大切です(とはいえ現実には言い出しにくいでしょうから、せめて発覚しないよう慎重に…ということになりますが)。

いずれにせよ、まだ配偶者との関係が法的に清算されていないうちは「後ろめたいことはしない」のが円満解決への近道です。

・相手にも誠実に接する

繰り返しになりますが、あなたが既婚者である事実をお相手に伝えていないのであれば必ず伝えましょう。これは法的トラブル云々以前に人としてのマナーです。言いにくいかもしれませんが、後から知られて余計なショックやトラブルを生まないよう、最初に正直に話しておく方が結果的には良い関係を築けます。

また、お相手に配偶者や恋人がいる場合も然りです。その立場を踏まえて接しないと、後で「自分だけ知らなかった」と恨みを買う可能性もあります。

もしトラブルになったら…専門家への相談も検討を

万一、別居中の異性とのドライブが原因で深刻なトラブルに発展してしまった場合や、法律的にどう対処すればいいか悩んでしまった場合は、迷わず専門家に相談しましょう。離婚問題に詳しい弁護士であれば、不貞行為の有無や慰謝料請求の妥当性について的確なアドバイスをしてくれますし、離婚調停や示談交渉においても心強い味方になってくれます。

「配偶者から突然内容証明が届いた」「探偵に尾行されている気がする」等、少しでも不安なことがあれば早めに法律のプロに相談することをおすすめします。最近は初回相談無料の法律事務所も多いので、一人で抱え込まず専門家の力を借りてください。

また、精神的に参ってしまったときは心理カウンセラーなどに話を聞いてもらうのも有効です。別居中の身で離婚問題や人間関係の悩みを抱えるのは大きなストレスですから、メンタルケアもしっかり行いましょう。

まとめ:無理をせず、賢く安全な選択を

別居中に異性とドライブに行くこと自体は違法ではなく、状況によっては問題にならないケースもあります。しかし「大丈夫でしょ」と油断していると、思わぬ落とし穴にハマってしまうかもしれません。本記事で解説したポイントを踏まえて、ぜひ慎重に行動してくださいね。あなたの悩みが少しでも軽くなり、穏やかな日々を取り戻せることを願っています。

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